怒られないで育った人の末路とは？怒られないで育った人にありがちな３つの性格的特徴！

怒られないで育った人は、良くも悪くも一般的な成育状況を経て成人した人と比べて変わっていることが多いです。そのため、実際に怒られないで育った人ととの接し方について、頭を悩ませている方は結構いる印象があります。

そんな感じですから、怒られないで育った人の末路について、気になりますよね？結論から言うと、怒られないで育った人の末路の代表的なものとしては、以下の様なものがあります。

怒られないで育った人の末路

怒られないで育った人は自己中心的で社会への順応性に乏しい傾向が、比較的強いとされます。そのため、接する際は彼らの生育状況の特異性を前提として、対話的態度をベースにして接するのが最善でしょう。この接し方なら、良くも悪くも波風が立ちにくく、無用なトラブルには発展しないと思います。

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怒られないで育った人の３つの末路

まずは、怒られないで育った人の末路として比較的発生確率の高いものについて、見ていきたいと思います。怒られないで育った人の末路は、以下の通りです。

怒られないで育った人の末路

末路①:家庭内暴力に走る

怒られないで育った人の末路の1つ目は、「家庭内暴力に走る」です。

怒られないで育った人は幼少期に、感情制御や欲求の抑制を学ぶ機会が少なかった場合、フラストレーションや対人ストレスが蓄積したときに外に向かって衝動的に爆発しやすくなる可能性があります。実際、これを裏付けうるものとしては、以下の、親の管理・制限の欠如が子どもの調整能力の低さと関連することを示す研究がありますね。

参考:Parenting and Self-Regulation in Preschoolers: A Meta-Analysis

この傾向が何かの契機で先鋭化すると、以下の記事で取り上げられているような、家庭内暴力といった形で表現されたりすることもあり得るでしょう。

参考:｢甘やかされて育った少女｣に訪れた恐るべき結末

なお、この記事にて取り上げられている事例は、幼少期は親が過度に甘く、家庭内での指摘や境界が少なかった20代女性が、社会的ストレス（就職失敗・人間関係の摩擦）を契機に感情制御が利かなくなり、家庭で物を壊す・暴言を吐く行為に至ったという事例です。

末路②:非行や反社会的行動に走る

怒られないで育った人の末路の2つ目は、「非行や反社会的行動に走る」です。

怒られないで育った場合、子供の自分の衝動を抑制する力が育たない場合があります。その場合、以下の縦断的研究が示唆するように、逸脱行動（ようは非行。具体的に飲酒・窃盗など）や仲間の逸脱行動への同調が起きやすくなる可能性がありますね。

参考:Permissive Parenting, Deviant Peer Affiliations, and Delinquent Behavior in Adolescence: The Moderating Role of Sympathetic Nervous System Reactivity

また他にも甘やかし育てられた子どもは、衝動性・自己抑制の弱さによって、学校での不適応、友人関係のトラブル、社会規範からの逸脱 (ルールを守らない、義務を軽視するなど) に結びつきやすい、という指摘があります。

参考: Permissive Parenting Style

末路③:社会に出てから一気に生きづらくなる

怒られないで育った人の末路の3つ目は、「社会に出てから一気に生きづらくなる」です。

怒られないで育った人は、後述するように、えてして責任感や自己管理能力といったものが育っていない傾向にあるため、新卒で就職したはいいものの、締め切り・規律ある業務・人間関係の調整に適応できず、短期離職を繰り返しおたり、貯蓄や健康管理もおろそかになる、、といった事態が起こりやすいといえます。

実際、複数の研究において、迎合的な育児（ようは、怒らず子供の機嫌を取るような育児）は学業成績・自己制御面で権威的育児に劣る傾向を示すとの報告がありますね。

参考:Do the associations of parenting styles with behavior problems and academic achievement vary by culture? Results from a meta-analysis

まったく、怒られたことがなくとも、自己管理能力も責任感も人並み以上に身に着けている人もいるでしょうが、おそらく怒られたことのない人の大多数がこうした状態に陥る可能性が高そうですね。

怒られないで育った人の６つの性格的特徴

つぎは、怒られないで育った人の性格的特徴について、考えていきたいと思います。怒られないで育った人の性格的特徴は、以下の通り。

怒られないで育った人の性格的特徴

特徴①:自己肯定感が比較的高い

怒られないで育った人の性格的特徴として、まずは「自己肯定感が比較的高い」というものがあげられます。

親の受容や支持が多い環境は、子どもの自己肯定感を育てる要因になり得ます。事実、実証研究でも、迎合的な要素と自己肯定の関連が示唆されています（ただし、これは一側面）。

参考:The mediating effects of self-concept on the relationship between parenting styles and young children’s social problem-solving in Türkiye

自己肯定感は幸せに生きる上で必須の重要要素ですから、怒られないで育った方が、いわゆる毒親家庭で虐待されながら育つよりは数億倍マシかもしれませんね。まあ、比較対象が極端すぎるといえばそうですが。

特徴②:柔軟性・個性・創造性が比較的高い

怒られないで育った人の性格的特徴として、「柔軟性・個性・創造性が比較的高い」というものもあげられます。

制約が少ない育ち方は、自由な発想や創造的な行動をうながすことがあります。実際、親の受容が創造性に結びつくとする研究がありますね。

参考:How parenting styles affect children’s creativity: Through the lens of self

とはいえ、自由過ぎてルールをまもれなくなっては、どうしようもない、、、というのはありますけどねえ、、。

特徴③:自制心や自己管理能力が低い

怒られないで育った人の性格的特徴として、「自制心や自己管理能力が低い」というものもあげられます。

幼児期〜学童期における構造や一貫したルール、自己制御の練習の欠如は、長期的に自己制御能力の低さと結びつきやすいとされていますね。事実、研究上、これは最も再現性の高い指摘の一つだとか。

参考:Parenting and Self-Regulation in Preschoolers: A Meta-Analysis

皆が皆怒られなければ、ルールを守るようにならないとか、自分を律した行動をとれないなんて事はないでしょう。ただ、そんな事を子供の自分に、自律的ないし親にやんわりと諭されるだけですんなりと身に着けていけるような人などどれほどいるか、、、と思ってしまいます。

そのため、怒られないで育った人の中には結構な割合で、自制心や自己管理能力が低い人がまぎれいていると思います。というか、実際、そういった人にあった事は何回かありますが、やはりお察しの通り、、、という感じではありましたね。

特徴④:ストレス耐性が低い

怒られないで育った人の性格的特徴として、「ストレス耐性が低い」というものもあげられます。

批判・挫折・緊張が少ない育ち方をしていると、それらに直面したときの対応力（レジリエンス）が育ちにくく、逃避や爆発的反応をしやすい傾向が示されています。

参考:Parenting and Self-Regulation in Preschoolers: A Meta-Analysis

怒られる経験は緊張する経験の最たるものといえますから、こうした経験を家庭ですることなく育ってきたとなれば、当然、レジリエンスは低くなってしまうでしょう。

実際、過去に遭遇した怒られないで育った人達は怒られた際に、対応しきれずフリーズして固まってしまったり、反射的に逆切れしたり、、、といったパターンがあった気がします。まあ、怒られないで育った人のみながみな、そんな反応はしないと思いますが。

特徴⑤:自己中で社会への順応性が低い

怒られないで育った人の性格的特徴として、「自己中で社会への順応性が低い」というものもあげられます。

怒られないで育った人は、ルールを守ることを要求されることなく自由気ままに生きていることが非常に多い印象ですが、これが悪い方向に作用すると自己中心性や順応性の低さを強化してしまいかねません。

実際、ルール経験の乏しさは、他者の視点や集団規範の理解・尊重を学ぶ機会の減少と関連します。結果として協調的な行動が習慣化しにくいことがありますね。

参考:The Association between Children’s Behavior and Parenting of Caregivers: A Longitudinal Study in Japan

特徴⑥:決断力がなく責任感が希薄

怒られないで育った人の性格的特徴として、「決断力がなく責任感が希薄」というものもあげられます。

怒られないで育った人は、えてして親が子供のすべき決断を代行していることが非常に多い印象です。そのため、怒られないで育った人は自分で決断し、その結果に責任をとるといった一連のプロセスを経験していない事が多いといえます。

事実、親が選択や管理を代行しがちな環境では、自分で決めて責任を取る経験が不足し、重大局面で決断できなかったり責任回避的になったりすることがあるといわれていますね。

参考:The effects of parenting styles on each personal growth initiative and self-esteem among Japanese university students

ただ、親が子供に「いざとなったら何とかしてやるからまず自分でやってみろ」等といって、子供が挑戦を続けていく、、、というあり方に関しては、かなり子供の自立性を育むことに寄与するでしょう。

怒られないで育った人との３つの付き合い方

つぎは、怒られないで育った人との付き合い方について、考えていきたいと思います。怒られないで育った人との付き合い方は、以下の通りです。

怒られないで育った人との付き合い方

付き合い方①:育ち方の違いを前提に対話的に接する

怒られないで育った人との付き合い方の1つ目は、「育ち方の違いを前提に対話的に接する」です。

怒られないで育った人は自由を制限されないで育ってきていることが非常に多いので、命令や叱責を使ってコミュニケーションをとると関係が断絶しかねません。そのため、いう事を聞いてもらいたい時でも、命令や叱責ではなく、選択肢を提示し理由を説明し相手に選ばせるといった対話的アプローチが重要になります。

もっとも、心理学的には、強制的な指示より自主性を尊重した方が反発が少ないので、そもそも「選択肢を提示し理由を説明し相手に選ばせる」というスタンスは、対人関係において非常に有用なスタンスなんですがね。

参考:Balancing boundaries: Observed parental autonomy support and psychological control in the context of parent‐adolescent interactions and adolescent depression

怒られないで育った人とは育ち方の違いを前提に対話的に接しよう

付き合い方②:あらかじめ境界を明確にする

怒られないで育った人との付き合い方の2つ目は、「あらかじめ境界を明確にする」です。

怒られないで育った人は、前述のようにルールを課されず自由に育ってきているので、ルールのある組織や他人への配慮という点で欠点があることが結構多いと感じます。

そこで、共同生活や仕事の場では最小限のルールを明文化し（時間・役割・締め切りなど）、当人の合意を得たり、違反時のペナルティ（小さくても）を決めておくのが大事になるでしょう。

構造（ルールの設定など）と一貫性は行動の安定に寄与するので、境界設定は自己管理の補助となります。事実、研究は「構造のある支援」が行動改善に結びつくとされていますね。

参考:Parenting and Self-Regulation in Preschoolers: A Meta-Analysis

怒られないで育った人とはあらかじめ境界を明確にしよう

付き合い方③:変化や制限を求めるなら理由と目的を丁寧に説明する

怒られないで育った人との付き合い方の3つ目は、「変化や制限を求めるなら理由と目的を丁寧に説明する」です。

怒られないで育った人に限りませんが、相手に何か行動をとってほしい時は、「なぜこれが必要か」、「どんな利益があるか」を言語化して、小さなステップで合意形成をはかるのが重要です（例：まず1週間だけ試す等）。

実際、説明と合理性の提示は、内発的動機づけを高めて、反発を減らす点が自律支援理論で支持されています。

参考:Balancing boundaries: Observed parental autonomy support and psychological control in the context of parent‐adolescent interactions and adolescent depression

そのため、誰かに行動をうながす際は、「要求する行動の必要性と本人への利益などを言語化して、小さなステップで合意形成をはかる」ようにするのを基本とした方がいいですね。まあ、なかなか面倒ではありますが。

怒られないで育った人とは変化や制限を求めるなら理由と目的を丁寧に説明しよう

怒られないで育った人に関するFAQ

最後に、怒られないで育った人に関する疑問について、答えていこうと思います。

FAQ①:甘やかされて育っても大人になって変われる？

かりに怒られることなく甘やかされて育ったとしても、自己制御や習慣の修正は可能です。

行動療法的な習慣化、段階的な課題設定、心理教育、環境整備（構造化）は効果的とされていますね。

FAQ②:怒られないで育ったかどうか見分けられる？

決して断定はできませんが、締め切りやルールで摩擦が生じやすい、批判に過敏、自己中心的な選択が多い、一貫した責任の取り方が見られない、自己管理が苦手、などといった特徴が複数顕著であれば、その線を疑ってみてもいいかもしれません。

怒られないで育った人の末路は大体社会適応で苦労する！前提の違いを念頭に対話的に接するのが最善！

怒られないで育った人の末路は、確定ではないですが、社会適応で苦労する可能性が比較的高めかと思います。ただ、怒られないで育つことには、ポジティブな側面もあるため、みながみなこうした社会への不適応を起こすわけではない点には十分な留意が必要です。

いずれにせよ、彼らは怒られる経験をしてきた人たちとはかなり感覚が違う可能性が高いので、その前提をふまえて、対話的な接し方をするのが最善でしょう。とりあえず、対話的な接し方をしておけば、よくもわるくも波風は立ちにくいと思いますからね。

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